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バイト代1万円でFX?大学生が知るべき追証の真実と危険な落とし穴

「バイト代の1万円でFXに挑戦してみたい。でも、もし1万円がゼロになるだけじゃなく、それ以上の借金を背負う『追証』が発生したらどうしよう…」

30代後半の会社員である私は、かつて大学生だった頃、同じような不安を抱えていました。初めて手にしたバイト代を何かに活かしたい、でもリスクは怖い。特にFXの「追証」という言葉は、まるで底なし沼のように感じられたものです。

当時、私も「1000通貨単位なら少額でできる」という情報を目にし、心を躍らせました。しかし、レバレッジの仕組みや追証の具体的なリスクについては、漠然とした恐怖しかなかったのです。「もし失敗したら、親に迷惑をかけてしまうかもしれない…」そんな焦燥感が募るばかりで、結局一歩を踏み出せずにいました。

ある日、私はファイナンシャルプランナーの友人(仮名:佐藤さん)とカフェで会う機会がありました。勇気を出して、ずっと心に引っかかっていたFXの追証について尋ねてみました。

「それはよくある誤解だけど、同時にとても大事なポイントだよ」と佐藤さんは言いました。「まず、国内のFXと海外のFXでは、追証に対する考え方が大きく違うんだ。金融庁に登録されている国内FX業者の場合、顧客の資産保護を目的とした『ロスカット』という仕組みが厳格に義務付けられている」

彼はナプキンに図を描きながら説明してくれました。「ロスカットとは、含み損が一定の水準に達すると、それ以上損失が拡大しないように強制的にポジションを決済する仕組みのこと。これにより、証拠金以上の損失、つまり追証が発生する可能性は極めて低くなるんだ」

しかし、佐藤さんは続けて注意を促しました。「ただし、相場が急激に変動し、ロスカットが間に合わないような超非常事態(例えばリーマンショック級の変動や、スイスフランショックのような予測不能な事態)では、稀に証拠金以上の損失が発生し、追証を請求されるケースもゼロではない。でも、それは本当に特殊なケースで、通常の市場環境ではロスカットが機能するから安心してほしい」

そして、彼は「追証なし」を謳う海外FXの危険性についても教えてくれました。「海外FX業者は日本の金融庁の規制外だから、万が一トラブルが起きても自己責任。出金拒否などの事例も報告されているから、絶対に手を出さない方がいい」

佐藤さんの話を聞いて、私の心から漠然とした不安がスッと消えていきました。大切なのは、リスクを正しく理解し、信頼できる業者を選ぶこと。そして、何よりも「学習」を怠らないことだと痛感しました。

もしあなたが1万円でFXに挑戦したいなら、まずはデモトレードで操作に慣れ、国内FX業者を選び、少額・低レバレッジで始めることを強くお勧めします。その1万円は「ギャンブルの費用」ではなく、「未来の自分への学習費用」として投資してほしい。そうすれば、たとえ失敗しても、それは貴重な学びとなり、きっとあなたの将来の糧となるはずです。無謀な一歩ではなく、賢い一歩を踏み出しましょう。

この記事を書いた人

田中恵子(仮名)| 38歳 | 会社員 | 投資歴5年 | かつて大学生時代にFXに興味を持ち、追証の恐怖から一歩踏み出せずにいた経験を持つ。ファイナンシャルプランナーの友人から正しい知識を得て、現在は国内FXで少額投資を実践中。自身の経験と学びを共有することで、若い世代が賢く金融と向き合う手助けをしたいと考えている。